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【小学生・中学生の弓道】保護者様に読んでもらいたいこと

  • 執筆者の写真: 半弓道場ゆみやさん
    半弓道場ゆみやさん
  • 1月1日
  • 読了時間: 29分

更新日:3月14日

本記事をお読み頂く前に。

小学生、中学生のお子さまで、弓道を習うにはかなりの条件が整わない限り難しいと思います。一般的に弓道を始める年齢は高校生からです。これは全国的に共通で、小学生から受け入れてくれる弓道教室は限られています。私どもとしては弓道が「始められる年齢まで待つ」ことをご理解頂けるようお伝えしています。


なお、このページはかなりの長文となりますので、まずは結論を申し上げます。

東京及びその隣接県で年齢制限無く、小学生、中学生を常時受け入れている弓道教室は「ゆみやさん」だけです。

年間500人を超えるお子様が当店に相談に訪れます。またその多くの方が、当店の相談をきっかけに問題が解決するか、方向性が定まります。


困っているなら、まずは「ゆみやさん」にお越し下さい。

私達は、真剣に弓道を始めたいと思っている小学生、中学生のお子様をお待ちしています。


5歳の男の子が弓を引いている様子をご覧頂けます。


半弓道場ゆみやさんの弓道教室についてはこちらをご覧下さい

半弓道場ゆみやさんHP⇒こちら


①小学生の弓道人口は全国100人以下

小学生の弓道に関してデータや経験を元に解説します。


まずはこちらをご覧下さい。

これは全日本弓道連盟が令和4年時点で集計している全国の弓道連盟会員数の一覧です。


細かく読むのは大変です。ざっくり申し上げると日本全国の小学生弓道家は「68人」です。

全国に620万人の小学生がいる中で、小学生弓道家は68人です。つまり約10万人に1人となります。

いかに少ないかがお分かり頂けるはずです。


なぜ少ないかを私の経験や、小学生の指導をしている先生から伺った話を元に解説します。


●弓道具がない

一番の要因は子供用の弓具がないということです。

厳密には「無い」ではなく「できない」が正しいと思います。


お子様がいらっしゃるご家庭ならお分かりかと思いますが、服や靴は毎年買い替えが発生します。


弓道具も同じです。成長に連れ買い替えが発生します。

ところが服と違い弓道具は高額です。続けてくれるか分からないものにお金を出せるご家庭は多くありません。


となれば地域の弓道団体で弓具類を負担して欲しい。となるわけですが、体格が異なる子供に合わせた弓具の購入は、非営利の弓道連盟では限界があります。

その為、子供用の弓具を揃えるのが難しくなります。


●ゆみやさんでは

一方、ゆみやさんはお子様ひとりひとりに合った弓具を貸出しています。

弓、矢、弽も大量に用意し、職人への依頼、自社で調整をしています。

自分達で申し上げるのもなんですが、日本一、子供用の弓具を所有している。と思っています。専門店だからできること。ココに価値を見出して頂けたらと思っております。

②お金を払っても弓道が始められるとは限らない

小学生の弓道人口が少ない理由として子供用の弓道具がない。というお話をしましたが、今回は「お金を払っても弓道が始められるとは限らない」について解説します。


時折、いくらお金がかかっても良いので、弓道を始めることはできないでしょうか?と質問を受けることがあります。とても心強いご相談ですが、金銭的な問題が解決しても弓道を始められるとは限りません。その理由に小学生の指導をしてくれる指導者が極端に少ないということです。


その理由を解説します。


●骨格に影響が出る。という思い込み

「子供が弓道をやると骨格に影響が出る」とおっしゃる方がいます。はて...どれほど過酷な修練をさせるのでしょうか?

そうです。高段者の先生であっても子供の指導経験がない人がほとんどです。昔から「言い伝え」のような情報を引きずっている方がいます。先生方は高校生くらいが使用する弓を小学生に使用させるイメージなのです。

そのため「身体に影響が出る」と憶測から発言しています。たしかに地域の弓道場で借りることができる弓は弱くても8㎏前後(引っ張りの強度)かと思います。


一方、ゆみやさんには「3kg」というとても弓力の弱い弓を揃えています。弓具にはこだわり、細い握り、弓の重量も軽く、慣れれば幼児でも使うことが可能です。身体への負荷がありません。

また練習量です。骨格が曲がるほどの練習をさせるということは指導者として失格でしょう。適切な矢数、時間を意識して無理のない指導をすることは当然だと思います。

他のスポーツを悪くいうわけではありませんが、サッカーや野球といったメジャースポーツの方が、肘や膝を痛めることも多く、接触事故も少なくありません。私からしてみれば弓道のほうが安全だと思います。


●そもそも子供を教えたくない

これはちょっと残念な回答です。私の知り合いの先生は、子供を教えたくない。とキッパリ回答されていました。これには原因があります。「弓道を習う」となると、多くの方は弓を引っ張って矢を放つ練習を教えてくれると思って来ます。

当然です。弓矢の競技ですから。ところが、弓道には体配という所作の練習があります。他にも弓道におけるマナーの習得など、覚えることが多い武道です。

この体配の練習は子供にとって「ツライ」「つまらない」となることがほとんどです。「矢を放って楽しめる」と思って来たものの、所作の練習が多く、継続できないことがしばしばです。なかにはダラダラしてしまい、遊び始めてしまう子供もいます。想像に難くないと思います。そのため、先生の中には子供の指導は遠慮したい。とおっしゃる方がいるわけです。


●まとめ

弓道を始める時期は高校生からが一般的です。早くても中学生からとなります。小学生から弓道を始めるにはそれなりの条件が揃わなければ難しいと思います。決して焦らず、時期が来るまで他の競技に取り組むのはいかがでしょうか?

③早期に弓道を始めるのは上達の近道

弓道を早くから始めるメリットはありますか?早く始めた方が有利ですか?とのご質問を多数頂きます。まずは結論を。早くから始めた方がメリットがあり有利です。今回はこちらについて解説します。


●前提として

適切な指導や、基礎練習をしっかりと行う練習環境が整っているとします。


●なんでも早い方が良い

多くの方が小さいころにさまざまな経験をさせたほうが、子供の可能性が広がると考えていると思います。例えば、学習塾で有名な「公文」は幼児の段階から勉強の習慣を身に付け、小学校の授業カリキュラムより先に進む指導を行います。小学校に入学したときには読み書き、計算ができる様になり、学校の授業でつまづかない様にします。授業がわかることが自信となり、結果成績も良くなります。成績が良くなれば、学習意欲も高まり勉強することの理解も深まるはずです。

これは弓道を早く始めることと同じです。早く弓道と出会えた子供は幸運です。ましてや楽しさを見いだせたら最高です。


●勘違いを正し、学ぶ時間を長く

弓道の経験のない方にとって弓矢は引っ張れば飛んでいくもの。と思われているかもしれません。はっきり申し上げて、弓道はそんなに甘くありません。まず、弓道は弓を引くに至るまでの所作(体配)の習得も必須となります。弓道場のマナーや用語の学習。射法の理解にとても時間がかかります。つまり覚えることが多い競技と言えます。アクティビティ施設で体験できるダーツやボーリングのノリでやりたいとお越しになる方がいますが、それは不可能だと思って下さい。その為、少しでも早く始めることが、早く勉強を始めるのと同じだということです。1年だけの経験と3年経験した人では知識や経験に差が出るのと同じです。


●感覚を身に付けるのが難しい

弓道の用語「手の内」についてお話をします。詳しく解説をすると膨大な情報量となりますので、ここでは左手(弓を持つ側)とだけお伝えします。この「手の内」の感覚の習得は半年、1年で身に付けるのは困難です。やはり数年の修練が必須となるでしょう。当然、早く始めた人のほうが有利であると言えます。


●遅く始めた人は不利なのか?

個人差だと思います。本人の努力次第と言えますが、多く時間を掛けられる人が有利だと思います。


●データが物語る結果

関東圏を元にデータを紹介します。関東の高校弓道部の強豪県は昔から変化していません。それは「栃木県」です。なぜ栃木県の高校弓道部が強豪なのか?これは栃木には中学校の弓道部が関東圏で一番多いという事です。そうです。弓道を始めるタイミングが高校生といわれている弓道が、中学生から始めている人口が多い珍しい地域です。指導者も実績のある方が多く、県民の人口比に対して競技人口が多く施設も充実しています。公立の中学校にも弓道部があり、環境も身近です。3年早く始めていることと、指導者の充実が相まっていることも強豪校が多い理由です。

※栃木県の選手は大学にスポーツ推薦進学者を多数輩出しています。大学卒業後、栃木に帰り選手、指導者として活動される方が多いのも理由だと思います。


●小学2年生、T君のデータ

弓道教室の生徒。T君にとても良いエピソードがあります。彼は当店最年少の小学2年生で弓道教室に入会しました。小学4年生の時に付属中学校の弓道部体験会があり、さっそく参加したそうです。当然まわりのお子さんは弓も触ったことがないほどの状況ですが、T君は既に弓道3年目。体験で渡された弓と矢を持ち、所作をきっちり行い、簡単に弓を引いてあてる。弓道の一通りは習得している彼にとっては体験は手慣れたもので、会場中が驚くほどの射技レベルだったそうです。一緒に参加された保護者様も鼻が高かったでしょう。T君はこのとき感じたそうです「弓道をやっていて良かった!」と。私もその話を聞き、弓道の基礎訓練の大切さと、難しさを改めて説明する機会となったのです。T君はその体験がきっかけに更にやる気に満ち溢れ、前向きに練習に取り組んでいます。成功体験の積み重ねの大切さを感じるエピソードです。


●成功も失敗も早い方が良い

どんなことでも、成功も失敗も早い方が良いと思います。早くから成功すれば、追われる側となり、そのプレッシャーを感じて生活するはずです。これはこれで大きな学びです。一方、失敗が早いことは反省するという学びを得られます。なぜ上手くいかないのかを考えて、自分を振り返るきっかけとなるはずです。これは弓道に限った話だけではないかもしれません。


●まとめ

何事もまずは挑戦を。弓道があわなければ別の事に挑戦を。

④弓道が上手くなる方法

今回は弓道が上手くなる方法。について解説します。なお注意点としてあくまで「絶対」ではないということを理解頂いた上でお読み頂くと幸いです。


●指導者が常に見ているか?

勉強や仕事でも同じことかもしれませんが、監督者の目がある中で物事を行った方が緊張感があるはずです。普段から緊張した環境を作り、慣れる。ということは弓道では重要な要素だと思います。

練習では調子が良いのに、本番で上手くいかないという選手をよく見ますが、そのほとんどが普段から大会と同じような緊張感で練習をしていないことにあると思います。環境を作ることの大切さと言えるでしょう。


●弓具にお金をかけることができるか

私は仕事柄、多くの学生と接する機会があります。当然ですが強豪校と弱小校の違いにも気付きます。

最大の違いは弓具にお金をかけているかどうかです。弓道は道具を使う競技です。モノ無くして戦うことはできません。ここで結局「金」か?と思われるかもしれませんが、強豪校の学生が特別お金持ちのご家庭というわけではありません。むしろ普通のご家庭出身が多い様に感じます。私が申し上げたいのは優先順位を弓具にしているか否か。ということです。例えば弱小校の学生が弓具にお金をかけられない訳ではありません。むしろ「弓道以外の趣味」にお金を使っていることがよくあります。私は以前、ある学生達に弓具を新調することを勧めました。と言うのも、学校の使い古された弓を使い、羽はボロボロの矢、カケもサイズが合っていない。という状況を目の当たりにしたからです。費用がかかるのは当然ですが、少し努力することで買えないことはないはずです。私としては、一生に一度しかない学生生活をせっかくなら良い結果で終えて欲しいと思います。ここでお金をかけないのはもったいないと感じます。


ちなみに、これはゆみやさんの小学生、中学生の弓道教室でも同じことが言えます。時折、もう少し安く習えないか。といった相談がありますが、私どもの教室は自身で弓具を買い揃える費用分くらいの料金に設定しています。つまり費用は妥当だということです。もし経済的な事情があるのであれば一度相談頂きたいと思いますが、決して難しい金額だとは思いません。むしろお子様を弓道教室に通うことをきっかけに家計の見直しをしてはどうでしょうか?


●親は協力してくれているか?

親の協力は絶対不可欠です。と言っても手取り足取りマネージャーの様に手助けして欲しい。ということではありません。どんな時でも弓道に打ち込んでいるお子様を信頼して見守って欲しい。ということです。中途半端な関わりほど悪はありません。過干渉も足を引っ張ると思って下さい。

割と多いケースとして「部活に打ち込んでいると学業成績が下がるので辞めて欲しい」という保護者様がおりますが、このセリフを言った時点で。。。あえてその先は申し上げませんが、良い結果は生まないと思って下さい。


とここまで弓道が上手くなる方法を解説しました。えっ?どこが上手くなる方法なんだ?と思われるのは当然でしょう。技術的な部分にフォーカスをあてるのでなく、私は環境こそ重要と考えているからです。諦めず、地道な努力は少なからず結果となります。頑張れる環境を作ってあげることが上達への道と思って頂けると幸いです。

⑤体育嫌いな子が弓道で輝く

この記事をお読みの方のほとんどは、小学生のお子様がいる保護者様かと思います。たまたま子供が弓矢に興味を持ち、このホームページに辿り着いたはずです。せっかく興味を持ったことなのだから、子供に弓道を習わせたい。という想いがある一方「ウチの子供は運動が苦手なんです。。。」と。こんな心配も抱えている方も多くいらっしゃいます。今回はこんな悩みを持った保護様に向けて解説します。


●本当に運動が苦手なのか?

私からしてみると運動が苦手な子は「運動が苦手」なのではなく「やり方がわからない」という子だと思います。例えば学校の体育をイメージして下さい。バスケットボールやサッカーの基礎的な練習を一から習った。ルールの講習を受けたことがある。という方はいらっしゃいますか?おそらくゼロではないでしょうか?細かなルールを知っているのは地域のクラブチームにいる子や、部活動で始めた子くらいだと思います。するとどうでしょうか?運動のやり方を知らない子供は自然と置き去りになります。ある程度運動センスのある要領の良い子、クラブチームに所属している子が有利な状況が生まれます「やり方がわからない子」は結果が出にくく、次第に身体を動かすことが後ろ向きになり運動から遠ざかって行くはずです。「つまらない」が発生する原因でしょう。


●置き去りにしない

弓道教室の指導方針はその子にあった指導方法を行います。これが等級制度です。初級の子は初歩的な基本練習をひたすら行います。初級生は初級生でまとまって練習します。つまりほかの子と練習内容に差が出ません。良く出来る子がいて、上手くいかない子がいて。といった環境が生まれない様にしています。劣等感を感じない環境は運動が苦手な子にとって安心だと思います。


●誰もやっていないからチャンス

弓道を始める年齢は高校生からが一般的です。つまり中学生以下の子供はまさに白地。チャンスの時期と言えます。私は小学3年生前後から弓道を始めることを強く勧めています。これは小学3年生から始めるとまずライバルはいません。3~4年もすれば中学生です。その頃には驚くほど弓道の技術は向上します。中学校で弓道部がある学校に進学を目指し、入部と同時にスタートダッシュが切れます。これほどのチャンスはありません。ほかの子が1年、2年かけて覚えることを、既に習得している訳です。


●好きが得意になる好循環

まずは弓道を好きになって頂きたい。そのうえで得意になってもらいたいと思っています。その好循環が自信となり、結果が出てくるはずです。悩まれているなら、ぜひ一度ご相談を。

運動が苦手な子ほど弓道を

⑥練習時間は短く!

※現在、弓道教室(集団指導)は行っておりません

今回は弓道教室の練習時間について解説します。まず結論です。長時間練習は悪。とだけ申し上げておきます。また短時間練習を短期間に反復した生徒のほうが圧倒的に成果が上がっているという結果も添えておきます。


弓道教室の集団指導は練習開始から終了まで3時間半ありますが、開始、終了の時間を個々の判断で行えます。簡単に言ってしまえば、時間内いつでも来れて、いつでも帰れます。練習時間は30分でも3時間半でも構いません。こんな参加方法を実施している弓道教室は私どもの教室以外ないと思います。


なぜこのような方法を採用しているかといった理由ですが、弓道教室の参加者は遠方から来ている子がほとんどです。通学1時間はあたり前です。そうなると遠方から来るお子さんはどうしても練習開始時間に間に合わせることが負担となります。その為、当教室では開始時刻の決まりを設けず、終了も自分のタイミングで行える参加形態をとっています。


この時点で「参加しやすい」と思われる方が多いのではないでしょうか?そうです。とにかく参加のしやすさを優先しています。通常、習い事は○時に集合、準備体操をして~。と決まったスケジュールになりがちです。私どもの教室にはそういったシステムはありません。


弓道教室に入会したばかりのお子さんはどうしても長時間練習をしがちです。しかし、長時間となると体力、集中力ともに切れてしまい、記録も伸びません。段々と要領を掴んでくると時間管理も上手くなっていきます。そういったことは弓道だけでなく、勉強の仕方や仕事でも大切だと思いませんか?


練習は集中して歯切れよく、ダラダラとした長時間はダメ。


生徒の様子を確認できるようYouTubeでライブ配信をしています。保護者様も教室の様子をリアルタイムでご視聴頂けます。※視聴は保護者様に限ります。

⑦【弓道教室】75回参加が成功の近道

大弓転向を目的とした弓道教室生の受講回数のレポートです。


半弓道教室卒業生のほぼ100%が、75回の受講回数(75回の法則)で修了(上級昇格=大弓転向)に至っています。こちらでは生徒の傾向を分析し解説します。


●毎月1、2回(年間12~24回)

この受講頻度の場合、全てのケースで大弓転向となりませんでした。前回の受講から2週間~1ヵ月も経過すれば、指摘された注意事項、課題をほとんど忘れています。体配(所作)も忘れているため、射技(弓を引く技術)の指導より、体配指導の振り返りが中心となります。2,3ヵ月もすれば、あとから入会した新入生に技術や知識を抜かれていることも多く、結果が出なく「つまらない」となってしまい辞めてしまいます。いままで上手くいった生徒はいません。


●毎週1回(月4回/年間約50回)

多くの方が希望される受講頻度ですが、毎週1回の受講だと上級昇格(大弓転向)までかなりの時間を要します。これを「75回の法則」にあてはめた場合、上級昇格まで1年半以上の時間がかかることになります。時間に余裕のある生徒であれば、このペースで問題ありませんが、受験や進学を控えている人にとっては時間を意識しなければなりません。1年半後に半弓をやっと卒業となったとしても、あくまでも技術は半弓止まりです。まったく意味のない技術習得とは言いませんが、大弓の技術は身に着けられないまま終了してしまいます。また週1回のペースで受講する生徒は成果に結び付くまで時間がかかることがストレスになるようです。誰もが自分自身「早く成長したい」と願うなか、1年半という時間は辛いかもしれません。受講頻度の高い生徒に抜かれて行くことも多く、生徒の半数が途中リタイアしています。


●毎週4~5回(月20回以上/3ヵ月60回)

もっとも理想とする受講回数です。いままでこのペースで継続できた生徒は必ず6ヵ月以内に上級クラスまで上がれています。過去、2ヵ月半で上級クラスまで昇格した生徒もおり、受講回数の重要性をもっとも感じる結果となっています。のんびり続けるより短期集中した受講が効果的だと言う事が実証されています。


●視点を変えて考える

ここまで受講回数の傾向をお伝えしましたが、これを少し視点を変えて「学習塾」に置き換えてみて下さい。例えば、月1回の塾通いで成果が上がるでしょうか?週1回ではどうでしょうか?おそらく多くの方は「そりゃ、回数が多いに越したことはない」とお答えになるはずです。視点を変えて頂ければ、受講回数の重要性をご理解頂けるはずです。


●昇格のルールを理解する

弓道教室は資格取得後、下記基準をクリアする必要があります。


【初級】

16射全て引き切り、所作一連を間違えずに行えること。落ち着きある態度で集中した行射を行えること

・個人指導(来店連続4回)70点以上または16射128点以上を記録すること(失中は即不合格)

・集団指導(来店連続4回)68点以上、または16射124点以上を記録すること(失中は即不合格)


【中級】

・初級条件と同様(弽を使用)

・合格者は半弓道教室の卒業認定


【上級】

・大弓への転向。20射皆中目標(指定射距離)


この項目で重要となるのは「初級」「中級」です。初級から中級に昇格する為には来店連続4回の基準達成をしなければいけません。つまり、1回目、2回目と合格したものの、3回目で失敗した場合「振り出しに戻る」という厳しさがあります。この基準は絶対評価であり「頑張っているから」といった感情的な評価は一切ありません。仮に毎週1回のペースで受講しているのであれば、ストレートでこなしたとしても、昇格までに1ヵ月かかることになります。


●長期休暇を活用する

春休み、夏休み、冬休みの長期休暇は積極的に参加するチャンスです。受講頻度も上がり、射技の感覚を掴むチャンスです。いままでの傾向として長期休暇に積極的に受講した生徒のほうが、昇格につながっています。


●ゆっくりより。短期集中

毎週5回以上の受講を継続できれば、3~4ヵ月で上級昇格(大弓転向)できると思います。


●本気で始めるか、ゆっくり楽しむか

「弓道体験(観光向け)」とは異なり、大弓の指導は別部隊が指揮を執っています。大弓天候希望者へは試験を実施し、本気で弓道を習いたい方だけに選抜しています。指導者は全国大会3回以上の入賞歴のある者か、弓道段位五段以上の者に限り採用し、外部から全国優勝経験がある者を講師に招くなど、指導体制には強いこだわりを持っています。ただの習い事ではなく、自身を成長できる価値あるものにして欲しいと願っています。その為、目標が明確でない方の上達はありません。教室に来た目的を明確にして挑みましょう。


著:指導責任者



2025年 追記記事 New!

小中学生のお客様(または保護者様)より頂いたご質問に回答しています。これから弓道を始めたいと思っている方の参考にして頂けたら幸いです。なお下記質問は上記記事を一読頂いた上でご覧下さい。


●小中学生です。近くの弓道場で弓道を始めることは難しいのでしょうか?方法はありませんか?

以下の方法が考えられます。


①親戚や知人で弓道を「現在もやっている方」で指導をしてくれる近親者がいる。


②地域の弓道場の指導責任者の立場にいる方にとにかくお願いする。


これらの方法で重要なのは、現在進行形で弓道をやっている方に限るということです。「弓道を過去にやっていた」という方は、教えることは出来ても「練習する場所の確保」が難しいはずです。弓道場はボーリング場やゴルフの打ちっ放し場と違い、お金を払ったら誰でも利用できる施設ではありません。施設を管理している弓道連盟の指導者が問題ないと判断した方に利用を許すようにしていることがほとんどです。この交渉が上手く成立すれば良いですが、現実はかなりの難易度かもしれません。


●ゆみやさんで、どんなに費用がかかっても良いので、半弓ではなく大弓(通常の弓道)の指導を受けることはできませんか?

お受けしています。私達もそのような方をお待ちしています。ぜひご相談下さい。


●そもそも幼児や小学校の低学年で弓道を習うのは難しいのでしょうか?年齢的に早すぎますか?

幼児や小学生低学年のお子様は弓道の「本来の意味」に対する理解が難しいと思います。どうしても矢を放つことばかりに興味が行きがちで、所作の練習を拒否することがほとんどです。矢を放つだけの修練は「弓道」ではありません。そのような意識の場合は、弓道を習うにはまだ早いと判断下さい。


●中高一貫校で弓道部がありません。近くの弓道場で習うことはできますか?

私、個人の意見としては、中高一貫校で弓道部がないのであれば、大学に進学した際に弓道部に加入することをお勧めします。その理由は、地域の弓道場は利用者のほぼ全員が社会人であり、且つ年齢が高いからです。私としては、お子様が弓道を始めるなら、まずは同年代に囲まれた環境が良いと思います。なお、これより先の理由に関しては文章にするのが難しい為、当店にお越し頂いた方に限り回答いたします。


●小学生、中学生が弓道を始めるのが難しいということはわかりました。それであれば高校に入るまでに出来ることはありませんか?

勉強して下さい。弓道部がある学校に行けることが最も大切なことだからです。学力不足で志望校に合格できなければ、間違いなく後悔するはずです。いまはしっかりと学力を付けましょう。


●中学や高校の弓道部では「ゆるく」参加したいのですが、趣味程度に参加することはできますか?

「ゆるく」参加は難しいと思います。弓道は個人競技ではありますが、行動は団体行動です。練習は集団で行いますし、試合の時も連帯性を求められます。時折、大会や昇段審査などに興味がないという方もいらっしゃいますが、そのような方で弓道が長く続けられた方は見たことがありません。弓道部に入ったからには、熱心に活動に参加し、大会や昇段を目指されるほうが目的意識も高まり、より楽しめると思います。せっかくなら全力で取り組んでみてはどうでしょうか?


●部活動で弓道部に入ると、どれぐらいの費用がかかりますか?

高校3年間を例とします。3年間で弓道具に関しては一般的な弓道部であれば10~15万円程度の支出になると思います。ただし、この金額はあくまで最低限の金額かと思います。強豪校であれば、練習試合や地方遠征もあり、より多くの費用がかかります。また自身でより多くの弓具を購入する場合もあります。弓具で費用がかかる場合は、3年間で50万円以上かかることがあると思います。あくまでもこれは個人差や環境によって異なりますので、その学校がどのようなレベルの活動なのかを一度調べられたほうが良いかもしれません。


●経済的に厳しい家庭なのですが、お金をかからない様に弓道を習う方法はありませんか?

「お金をかけない」は難しいと思います。弓道ではどうしても他の人から譲ってもらい、使用することが難しい弓具があります。それは右手に装着して弦を引っ張るための道具「弽(ゆがけ)」です。弽は安くても2万円前後します。これを他人から譲ってもらうのは、おすすめしていません。理由として、他人が使い古した弽は独特のクセが付いていることがあり、変形していることがあります。他人が使い古した靴を譲ってもらい、それでマラソンをするイメージです。もちろん状態が良い物もあるかもしれませんが、弓具をもらうというケースのほとんどが引退する3年生から譲り受けることになると思います。そういった場合に状態の良い弽に出くわすことは現実的ではないと思います。また矢も3年間使えば状態の良い物は少ないと思います。どちらにしても自分で買わなければならないものが出てくるはずです。この文章を読み、経済的な理由で弓道を始めることができないと感じるのであれば、まず今からでも貯金をし、弓具を買えるだけの蓄えをすることを強くお勧めします。


●私は他人とコミュニケーションを取るのが苦手です。弓道を習うことはできますか?

まず前提として、「コミュニケーション無くして弓道は出来ません」。 時折、「私は他人とのやり取りが苦手ですが、弓道なら一人でできる競技だと思ったんです」というご相談を頂きます。結論として、コミュニケーションはとても重要です。射技の指導は、指導者の指導を的確に捉える力が必要となります。また、所作の練習、特に立ち練習では他の方とのリレーションは必須です。むしろ、阿吽の呼吸といったレベルで円滑なコミュニケーションが必要となります。私としては弓道を始めるのをきっかけに、コミュニケーションを前向きに取り組むのはいかがでしょうか?


●他の競技と同様に弓道部に入ったらレギュラー争いなどはありますか?

あります。むしろ弓道部はレギュラー枠が少ないため、競争が激しい場合があります。高校の弓道部ではレギュラー枠は3名、または5名です。ただし、5名で行われる大会は少なく、インターハイなどの一部の大会です。ほとんどの大会が3名で実施されてます。その為、部員の多い弓道部ではレギュラーになる為の選考が厳しくなる場合があります。もちろん一人でエントリーする個人戦もありますが、せっかくなら団体戦に出場できたほうが楽しみは広がると思います。


●弓道をやっていて良かったことはありますか?メリットがあったら教えて下さい。

弓道をやっていて良かったことは人それぞれかと思いますが、私の経験談からお話します。まず一番は「弓道をやることが出来た」という経験です。弓道部で弓道が出来た経験や仲間との交流はこの上ない思い出となるはずです。社会に出てからも弓道がきっかけで人との会話が広がることもあります。それだけでも十分に価値のあるものだと思います。


●弓道をやっていて大変だったことはありますか?デメリットがあったら教えて下さい。

大変だったことに関しては人それぞれかと思いますが、強いて言えば、上達するまでにはある程度の時間がかかるということです。弓道をやったことがない方からすると、弓は「引っ張って、離せば矢は簡単に飛ぶもの」というイメージで来る方が多くいる印象です。ですが、実際は矢を放つまでに習得することがいくつもあり、皆さんがイメージされる「弓道のカタチ」になるまで時間がかかります。やはり1年、2年と時間をかけていかなければ上達しないと思って下さい。


●弓道部を続けるのは大変ですか?活動が大変なら入るのを迷っています。

活動頻度は学校によってさまざまです。週一回の練習の学校もあれば、テスト期間中を除き、毎日練習をしている学校もあります。学校選びをする時点でまずは確認して下さい。


●私は体育が苦手です。そんな私でも弓道はできますか?

問題ありません。体育が苦手でも上達しているお子様を数多く見ています。むしろ「弓道が向いていた」と気付ける人もいますので、ぜひ果敢にチャレンジしてみて下さい。


●「弓道部がある」というだけで進学先の学校選びをしても大丈夫でしょうか?

ご自身の将来にも影響してきますので「弓道部がある」というだけで学校選びは注意が必要です。私の経験をお伝えすると、弓道部があるというだけで高校を選んだものの、入部後3ヵ月で退部してしまったお子様がいました。さまざまな事情があるかと思いますが、そのような結果になってしまったことがとても残念に思います。私としては、進学先が自身の今後に最も最善である学校を選んで頂きたいと思っています。


●弓道部のある学校を選ぶポイントはありますか?

以下のポイントを確認してみて下さい。


①学校に弓道場があるか? 弓道場が無く、公営の弓道場を間借りする学校もあります。


②指導者が弓道経験者か? 顧問の先生は弓道経験がない場合もあります。


③練習頻度はどれぐらいか? 練習頻度、練習時間なども聞いてみて下さい。


④近年の大会実績 大会で実績を出している学校はそれなりの理由があります。


⑤外部支援があるか? OBOGや地域の有力指導者が指導して下さるケースもあります。


⑥進学実績 弓道部の生徒がその後どのようなキャリアを描くのも気になるポイントです。


●ゆみやさんに相談に来る小中学生はどういった理由で来店していますか?

これから弓道を始めたい、中学や高校で弓道部に入りたいと言うお子様がほとんどです。大変ありがたいことに、当店にお越し頂いたお子様は、私どもの話を聞いてから方向が定まるようです。相談できて良かったとおっしゃって頂けて嬉しい限りです。


●弓道部のある学校へ進学する予定です。その上で、少しでもほかの子より差を付けたいという想いがあります。そういった理由で習いに来る子はいますか?

当店の弓道教室に習いに来るお子様のほとんどが、ほかの子より差を付けたいという想いで来る子達だと思います。少しでも予備知識や経験があるだけでも有利なのは間違いないと思います。


●私は力が弱く身体が小さいですが、弓道で不利になることはありませんか?

問題ありません。弓道はその人にあった弓具を使用します。


●身体的な特徴で、有利不利はありますか?

特段ないと思います。あえて申し上げるなら基礎体力くらいは付けられると良いと思います。


●弓道の用具はどこで買ったらいいですか?

最寄りの弓具店、または学校には弓具店が出張販売して下さるケースもあります。


●怪我をすることはありますか?

技術が未熟な場合、弦で顔や腕を払うケースがあります。ただしこれはしっかり練習を重ねれば解決できる問題かと思います。また、練習のし過ぎで肩や肘を痛めるケースもありますが、その場合は指導者に相談し、練習量をコントロールすることや、ご自身での調整が必要になると思います。


●弓道部を辞めてしまう人の理由が知りたいです。

私が今まで聞いてきた理由を列挙します。


①弓道は好きだけど、部活が嫌い。

弓道は好きだけど、部活の人間関係が合わなかったというケースです。意見の合わない人とも時に併せなければならないこともあるかと思います。この理由は少し残念に思います。


②弓道部の練習頻度が多い。

弓道をしたいけど、毎日は希望していないというものです。「ゆるく」やりたい人が練習のペースがキツイと感じるようです。


③指導者が合わなかった。

顧問の先生とそりが合わないというケースもあるようです.


④ほかにやりたいことが見つかった。

中学生、高校生の時はなんにでも興味が湧くと思います。弓道でなく、バンド活動がやりたいと辞めてしまったお子様を見たことがあります。


⑤レギュラー選手に選ばれなかった。

本人は一生懸命やっていても選手に選ばれない場合はあります。これで辞めてしまうのはとてももったいないと思います。できれば選手に選ばれたメンバーを応援できる寛大な気持ちを持って頂けたら嬉しいです。


●弓道部を人間関係で辞めてしまう人がいるということですが、どんな理由かわかりますか?

個々の事情があると思いますので、全てをお答えできませんが、あくまで指導者としての経験談から解説します。よくあるケースは「ゆるく派」と「積極派」の意見の相違かと思います。ゆるくやりたい派の人は、とりあえず部活に参加しているという感じで、高い目標達成を希望していません。一方で積極的にやりたい派の人は、練習も量を多く、内容も濃く、大会上位入賞といった希望が強くなります。両者の足並みが揃わないことからやめてしまうケースを多々見ています。「ゆるく派」の人は「積極派」からすると「真剣にやっていない」と煙たく思う人もおり、また「ゆるく派」の人からすると「積極派」は「なんでそんなにアツくなってるの?」と暑苦しく思うようです。これはとても難しい問題だと思います。


●弓の引き方(やり方)が分かるようになれば、最寄りの弓道場を自由に利用できますか?

地域の弓道場では、弓道場を管理、運営して下さっている「弓道連盟」の先生がいます。まずは、個人利用できるのか先生に確認を取るようにして下さい。無断使用はトラブルとなるので絶対にやめましょう。


●自宅で練習する方法はありますか?

初心者はまず、ゴム弓練習が基本となるかと思います。なお、当店にお越し頂いたお客様には無料で差し上げています。

特製・ゴム弓
特製・ゴム弓

●子供は小学生の低学年で、弓道に興味がある程度なのか、真剣に習いたいのか判断がつきません。子供に「このような練習をする」といった目安になるものを見せることはできますか?

私どもには、多くの保護者様からこのようなご相談を頂戴します。心配されているようでしたら、一番良い方法があります。この体配の動画をお子様に見せてください。この動画を最後まで視聴し、「これならできそう」と思われたなら、十分に弓道教室での指導に耐えうるレベルかと思います。ただし、この動画を最後まで視聴することが耐えられない場合は、まだ弓道を習うには早いかもしれません。なお、当店でこの動画を視聴し、問題ないと感じたお子様は、ほとんどが長期にわたり継続しています。


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